弊社ではお客さまのユニフォームを提供していますが、恥ずかしながら自社のスタッフユニフォームは昔展示会に出展した際に製作したきり。しかも展示会以降は誰も着ていないという状況でした。
一念発起し昨年から若手スタッフでプロジェクトチームを立ち上げ自社ユニフォームを作りました。
毎週プロジェクトチームのミーティングを行い進めていたのですが、通常業務をこなしながらのプロジェクト進行はなかなか思うように進まない時もありました。しかしなんとしても新事業年度までに完成させたいという想いとプロジェクトチームメンバー以外のスタッフの協力もあり無事完成にこぎつける事が出来ました。
今後、みなさまがオーダー(カスタム)メイドのユニフォームを検討の際に、この記事が参考になれば幸いです。
目次
1回目ミーティング
キックオフミーティングという事で、目的意識の共有や改めて「ユニフォームとは?」という事やユニフォームの歴史や変遷を学習しオーダーメイドやカスタムメイドの流れを確認しました。
ちなみに普段使っている「ユニフォーム」の語源はラテン語のユニ(一つ)とフォルム(形)がつながったもので、「一つの揃えられた服」という意味です。
2回目ミーティング
各業務ごとのシチュエーションを思い浮かべながらアイテムの選定方法やユニフォームに対するリクエスト等の意見交換を行いました。
また、色々なメーカーのカタログを参考にアイデアを出し合いました。
3回目ミーティング
全スタッフにヒアリングした結果を元にアイテムを選定。縫製スタッフはエプロン、裁断とデザインスタッフはポロシャツとカーゴパンツいう事となりイメージに近い既製品のカタログを見ながら細かい仕様のアイデアを練りました。
4回目ミーティング
スタッフが着るアイテムが異なっていては統一感がないという事で改めて全スタッフ共通のアイテムを考える事になり、ユニフォームの定義である「多人数が一つの形を着る」という事を確認し、「統一感」「動きやすさ」「外出時の着用にも適している事」を意識してアイテムを再検討しました。
5回目ミーティング
再度行った全スタッフへのヒアリングをもとにアイテムはオープンカラーシャツを選定。どのスタッフの作業においても使い回しがよく、男女においてもシルエットの差が少ない事が選定理由でした。
6回目ミーティング
既製品のオープンカラーシャツのカタログを見ながら仕様を検討。
刺繍やプリントのロゴと位置も決めました。
7回目ミーティング
選定したアイテムや仕様の合意を社内で得て、ようやく製作に向けての段取りが開始しました。
時間短縮のため以前作成したパターンをアレンジする事になりました。
8回目ミーティング
生地を選定し、確認用試作品の製作工程を決定しました。
工程の確認はWEBのガントチャートで情報を共有する事になりました。
9回目ミーティング
アトリエスタッフにヒアリングした1st試作品の感想をもとに仕様を微調整しました。2nd試作品の期日を決め、3rd試作品製作後のグレーディング(各サイズ展開)の予定を立てました。
10回目ミーティング
2nd試作品でシルエットやポケット位置決めを行いました。
また、通常業務が混み合って来たためスケジュールを組み直しました。
11回目ミーティング
刺繍糸の密度や運針を確認し微調整を加えました。
糸が変わると見え方も変わるので苦労した箇所です。
プリントと刺繍の位置と大きさの最終決定を行いました。
12回目ミーティング
最終決定した生地で製作した3rd試作品の出来を確認し、刺繍の仕様に微調整を加えました。
13回目ミーティング
附属品(ボタン)とボタン糸を決め量産の段取りを検討しました。
量産開始
新人スタッフを中心に各担当を決め、量産工程が始まりました。
完成!
弊社では専ら企画以降の製作過程を担当させていただく事が多いため、今回の様な社内スタッフだけでの企画立案からのプロジェクトは初めてだったのですが、イメージ刷新と勉強のためと入社2年目のスタッフとフィリピンからのスタッフ2名を起用した処、二人とも寸暇を惜しんで頑張ってくれました。
2人とも不慣れな上に、通常業務をこなしながらだったので大変だったと思いますがこのプロジェクト達成でまた一つ成長できたと思います。